筑紫野市指定無形民俗文化財『山家岩戸神楽』へようこそ


 筑紫野市山家、その町並みの北、小高い丘にある山家宝満宮玉依姫(たまよりびめ)(じん)(ぐう)皇后(こうごう)(おう)(じん)天皇(てんのう)を祭神とする神社で、永正18年(1521)4月に山家庄を支配していた()綿(わた)氏によって建立(こんりゅう)されたと(しる)されています。

 その山家宝満宮の宮座の日にあたる毎年10月17日、五穀(ごこく)豊穣(ほうじょう)を氏神に感謝する山家(やまえ)岩戸(いわと)神楽(かぐら)が奉納されます。

岩戸神楽の岩戸とは、「(あま)(てらす)大神(おおみかみ)素戔嗚(すさのうの)(みこと)の乱暴を怒って(あま)岩屋(いわや)(洞窟)にこもったため、世の中が真っ暗になった。他の神様が相談して天児(あめのこ)屋根(やねの)(みこと)祝詞(のりと)を奏し細女(うずめの)(みこと)が舞ったところ、天照大神が岩屋から出てきて、世の中が再び明るくなった」という『古事記』の一説に由来(ゆらい)します。 

 

山家岩戸神楽は弘治年間(1555-1557)から伝わる出雲系の里神楽で、天鈿女(あめのうずめの)(みこと(日本神話に登場する芸能の女神)が天の岩戸の前で(まい)を奉納する場面があることから「岩戸神楽」と呼ばれています。面をつけて舞う「(めん)神楽(かぐら)」と、鈴や(さかき)を持って舞う「採物(とりもの)神楽(かぐら)のふたつに分かれており、客席に水をまく「荒振神」や、子どもの健やかな成長を願う儀式をまじえた「問答(もんどう)()」などの演目があるのが特徴的です。

 

山家岩戸神楽に伝わる演目は18番。幕末までは神官だけで舞われる社家(しゃけ)神楽(かぐら)であった 山家岩戸神楽は、明治の神職制度の変革を受けて氏子(うじこ)が参加するようになり、現在では 山家岩戸神楽保存会によって13番が奉納(ほうのう)されています。

 

現代に受け継がれる13の演目の中でも、注目すべきは「荒振(あらふる)(かみ)」です。『筑後国風土記逸文』にある「(あらく)(たけき)(かみ)」をモデルとしたこの演目は「筑紫」の地名の由来(ゆらい)を伝える筑前地方独特のもので、舞台上の荒振あらふるかみが客席へ水をく場面が見所の一つとされています。

 

山家岩戸神楽奉納
令和3年10月17日の13時から15時45分にかけて山家宝満宮神楽殿にて山家岩戸神楽が奉納されました。

山家地区内外から約150名の方々にご高覧いただきました。
日曜日でしたので、白おこわの会の皆様に山家名物の「白おこわ」のふるまいをして頂き、皆様に伝統芸能と味覚を楽しんでいただきました。


山家岩戸神楽奉納
 毎年10月17日の13時から山家宝満宮神楽殿にて神楽が奉納されています。
 コロナ禍ではありますが、密にならないよう練習を重ね奉納致しますので、ご笑覧の程、宜しくお願い申上げます。
 尚、駐車場は左図の山家コミュニティセンターをご利用ください。

 


荒振神


移動市長室『山家岩戸神楽保存会』広報記事

YouTube 2017/07/11アップロード

 下記ボタンを押すと解説書が出ます。

YouTube   2010/10/18アップロード


連絡先

山家岩戸神楽保存会(山家宝満宮内)

〒818-0003 筑紫野市山家2684-1

電話:092-926-1459